木は素材の一つでしかない。「くまのもの」展を見て思ったこと

東京駅内・ステーションギャラリーで開催中の、隈研吾さんの展示「くまのもの」に行ってきました。

隈研吾さんといえば、最近は新国立競技場をはじめ、木造の大型建築も数々手がけられていて、林業界でも注目の大御所建築家ですよね。

 

今回の展示は、彼の特徴でもある「素材」に着目した建築を、「素材」を入り口に紹介していくという、ユニークなものでした。

会場に入ると、さっそく登場するのが竹と木。

つづいて、紙、土、石、金属、瓦、樹脂、ガラス、繊維など「素材」別に、これまで手がけられてきた作品の模型や写真の展示が続きました。

かの有名な、スターバックス(杉)や、サニーヒルズ(桧)の構造は、実物大の展示も。

隈研吾さんの建築は、こんな風に「構造」とか「木組み」からして新しくデザインされているのも面白いです。

ちなみにこの2つで言うと、桧の方の収まりが美しいと感じました。以前にこれを加工された木工業者さんを訪問したことがあるのですが、全国でも屈指の木材加工力があったからこそ実現できた美しさですね。

 

↑完成が楽しみな、新国立競技場。

↑これは焼杉で作った型枠にガラスを流し込んで模様をつけたという、面白い作品でした。

 

・・・て、結局「木」の写真ばかり撮ってしまいましたが(苦笑)

~~~

一通り展示を見て、思ったこと。

こんなにもたくさんの建築にまつわる素材があるのかということ。そして、もし1つの素材を知り尽くすにも最低10年はかかるとしたら・・・建築屋さんに全部わかれと言うのは、酷なことなのかもしれない

よく「最近は木のことを知らない建築家が多い」なんてボヤきが聞こえますけど、確かにそうなんだけど、建築屋さんばかり頼っているわけにもいかない。

 

だからこそ、プロの素材屋さんが大事であって、いい素材を作ることはもちろん、素材を知り尽くしている視点から、その特性を説明し、加工・施工方法などを、建築物に合わせて提案していかないといけない。建築屋さんと一緒に仕事することで、新しい使い方も生まれてくるかもしれない。

 

材木屋さん、土屋さん、瓦屋さん、ガラス屋さん・・・。

みんなあってこそ家ができてるんですね。

もしも素材屋さんが素材のこと分からなくなってしまったら、それこそ終わりやなと。

↑素材別、テーマ別に作品を系統分けした面白い図。

 

そして隈研吾さんは、木造がメインの建築家ではないということを今さら理解しました。さまざまな素材に対する観察、理解から、新しいデザインを生み出し、素材を組み合わせてできる建築という一つの作品を作り出しているのだと。

 

ああ、自分も建築やるのならば、木だけ知っていてもいけない。一生勉強です。

 

この展示会、写真撮影も全部OKで、満喫できました。

「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」は、東京ステーションギャラリーで5月6日(日)まで開催中です。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中